2018年04月24日

ログハウスの雨漏り

 先日、再放送の2時間ドラマで目にとまった伊豆のログハウスは、建物の外観はきれいなハンドカットで内部も迫力のあるログ面壁に囲まれていましたが、ログのノッチ(交差部)に雨漏りによるシミが目立ち気になっていました。

 ログハウスには雨漏りなどの事故が多く、遠方へよく修理などに出向くことは業者の方からよく聞いており、インターネットで調べてみたところ、
「最大のデメリットは雨漏り」、「困った雨漏り」
など、多くのタイトルにヒットしました。

 私自身もショールームを兼ねたログハウスを25年前に立てて管理していますが、雨漏りを含む建物の事故はなく、外壁に撥水材などを自身で塗り足したのみで、まったく手間のかからない建物だと思っていました。他のログハウスとの違いを考えてみたところ、屋根の軒の出は深く(1.2m)、雨仕舞を無視し簡単に取付けている木製建具を保護しているだけと思っていましたが、建具だけでなくログ材のノッチからの雨漏りを防いでいたことにも気づかされました。

 屋根の軒の出を深くすることは土地の制限などもありますが、建物を雨漏りから保護するだけでなく太陽からの熱を外壁にあたる量を減らし省エネにもつながるなど、住まいとしてのメリットも多くなります。これからログハウスを検討されている方は、屋根の軒の出が大きくことをお勧めします。

 また、ログハウスの交差部や古民家など、無垢木材を表した建物の雨漏りによるのシミをそのままにしておくと、腐朽菌が増殖し木材にダメージをあたえ防腐処理が必要になります。私自身おこなっている簡単に処理する方法として、スプレーヘッドを付けた500ccペットボトルにホウ酸塩(防腐防蟻剤)の処理液を入れ常時備えておき、雨漏り見つかったら箇所に噴霧する方法で、シミの色も若干落ちました。

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※写真は深い軒の出のログハウス、20年経過した時点から黒く色焼けした外壁にホウ撥水材を加えたホウ酸塩防腐防蟻剤を水洗後に上塗り。

【防腐処理スプレーの作り方】
http://kominka.yanoss.jp/eco/01_dot/dot2_33work_500cc.html
posted by tirolhaus at 11:13| ログハウスの勧め